ワインエキスパート試験の難易度を薬剤師の僕が比較して解説します

【最終更新日】2023年12月25日

ワインエキスパート試験を受験するにあたって、試験がどの程度難しいのか?これは誰しも気になるところです。

ネット上では、難しい~簡単まで、色々な意見が出てきて混乱しますよね。

実際のところどうなの?それが本音でしょう。

私はワインブックススクールWBSで学習し、2023年度に1発でワインエキスパート試験に合格した経験があります。

こちらではその経験を包み隠さず、全てフィードバックをさせていただきます。

今回は「ワインエキスパート試験の難易度」が実際のところどんなものなのかを見ていきたいと思います。

 

最初にお断りになりますが、難易度については個人差が大きいものになります。

もともとの素地や経験が試験に向いている人もいればそうでない人もいます。

普段のライフスタイルがすでにワインになじんでいる人もいればそうでない人もいるでしょう。

こうなると難易度のとらえ方は変わってきますし、感じ方もそれぞれになります。

 

ここでは、ワインエキスパート試験の難易度の捉え方を紹介していますので、ご自身の考え方の参考にして頂けますと幸いです。

 

WBSのワインエキスパート対策講座はこちら→

 

【ソムリエ・WE試験関連の記事一覧】

 

ワインエキスパート試験の難易度とともに、気になるのはトータルの勉強時間でしょう。

ワインエキスパート試験の勉強時間についてはこちらをご参考ください。

 

ワインエキスパート試験の難易度とは?

ワインエキスパート試験の概要

ワインエキスパート試験内容は1次試験と2次試験の2部構成です。

試験の内容は、知識を問う1次試験、実技(テイスティング)の2次試験になります。

それぞれの試験の内容と難易度をみていきましょう。

 

1次試験

1次試験はソムリエ協会から毎年3月に発行される教本から出題されます。

不合格となるのは大体がこの1次試験です。

最初が最大の山場と思っても過言ではありません。

教本にはブドウの栽培や醸造、ワインのメジャーな生産国の特徴から流通と幅広い内容が記載されています。

それに加えて、ワイン以外のお酒やその他飲料(ミネラルウォーター、コーヒー等)など、多彩な知識が要求されます。

 

さらに、2023年からは出題形式までもが急遽変更となりました。

それまでは四肢択一だったにも関わらず、記述式の問題や多数の選択肢から複数の正解を選ばせるなど変更点も見られました。

急な出題形式変更にも関わらず、焦らず問題に取り組めたのは、いつそのような問題が出題されてもおかしくないとWBSで指導してくれたおかげです。

 

では、一体なぜこのようなことが行われているのでしょうか?

ソムリエ協会としてはソムリエ・ワインエキスパート試験に権威性を持たせる必要があります。

ですが、出題形式が一定ですと出題傾向もある程度掴めることになります。

そりゃあそうですよね。いつまでも四肢択一で「ニュージーランドのブドウ品種で栽培面積1位を選んでください」みたいな問題ばかりでは受験生みんなが正解をしてしまいます。

 

これが重なれば合格率は徐々に上がりますし、ゆくゆくは受験者の大多数が合格となる日も来るかもしれません。

受験すれば大多数が合格する試験に大きな意味は無くなってしまいます。つまり権威性が低下をするということになります。

ソムリエ協会側としては試験の権威性は協会運営のかなめなので、絶対に落とせないセンターピンです。

だから合格率の調整が必要となってくるわけです。

 

2次試験はテイスティングのため、合格率の調整はしずらい素地があります。

そのため、1次試験で調整を行なっているのでしょう。

 

2次試験

2次試験は実技(テイスティング)です。

ワインエキスパート試験では例年5種類のうち4種類がワイン、1種類がワイン以外の飲料です。

これらについて銘柄がわからない状態でのテイスティング(ブラインドテイスティング)となります。

 

この試験は大部分の方は合格されます。

え?って思いません?

テイスティングって難しいと思っちゃいますよね。

テイスティングと聞くと品種当てクイズを思い浮かべる方が多いのかなと思います。

ですが、実際のところ、品種を絶対当てないといけないというわけではありません。むしろ重要なのは表現です。

 

ここでいう表現は、ワインの外観、香り、味わいです。

「香りや味わいとか自信ないよ・・・」

そうなりますよね。私もそうでした。

ですが、人間の五感は個人差が大きいです。

特に香りの感じ方は人それぞれだし、香りの種類によっては全く感じられない香りだって存在します。

 

これをどう評価して合否を導くのか?

もちろん個人差のことは協会側も把握しています。

官能の部分なので満場一致の回答が得られにくいため、無難なキーワードに答えが収束する、ということになります。

 

無難なキーワードとは、誰もが違うとは言えない、そんなキーワードです。ここでNGな例を挙げて見ましょう。

ライトボディのワインに対して色味が濃く、アルコール度数が高くてパワフルと評価をしたとしましょう。

これはどう考えても異論が出ますよね。

 

でも、もしその方が合格したとして、この方にワインを勧められたいですか?

私は嫌です。

ソムリエ協会も認定している側として問題になりますよね。

そう考えると、無難なキーワードに収束していく理由がなんとなくわかってきませんか?

 

 

ワインエキスパートの合格率

難易度の物差しとして1番わかりやすいものが合格率になります。

現在公表されているものは2016−2022年の合格率になりますが、32.8~44.2%となっています(ソムリエ協会ホームページより)。

受験生のおよそ30~40%程度の人が毎年合格されていることがわかります。

この合格率はいいのかどうか?気になりますよね。

私は薬剤師ですので、薬剤師国家試験を受験していますし、仕事柄、認定試験も経験しています。

少し比較をしてみたいと思います。

 

薬剤師国家試験の合格率は私の受験当時で7割程度だったと記憶しています。

意外と高いじゃん?って思いませんか?

じゃあ、薬剤師国家試験よりワインエキスパート試験の方が難しいのか?ということになりますよね。

 

正直、合格率だけではワインエキスパートの方が難しいという判断はできません。

なぜかというと、それは背景の違いです。

薬剤師国家試験は薬学部の大学に通い、卒業をすることで受験が可能になります。

篩にかけられた人たちが受験をしているので、そりゃ合格率だって上がるよね。

そういうことです。

 

じゃあ、ワインエキスパート試験の方が簡単なのか?

そうとも言えません。

なんとも歯切れの悪い回答で申し訳ありません。

 

ワインエキスパートを受験される方は、忙しい日々の中、時間を振り絞って勉強をしています。

比較する背景が大きく異なるため、単純に数字だけでは比べることは出来ません。

ですが、どちらも受験した私だから言えることが一つあります。

どっちも本気で勉強しましたし、めっっちゃ難しかったです!

 

 

なお、おそらくここまでご覧のあなたであれば、「ワインスクールか独学か」でもお悩みのこともあると思います。

ワインエキスパート試験は独学で合格可能かについてはこちらをご参考ください。

 

まとめ

いかがですか?

試験の難易度、なんとなく掴めたでしょうか?

以上をまとめますと

1次試験は試験の山場。不合格者のほとんどはここです。

2次試験は無難な回答を選ぶことで、ほとんどの人は合格できます。

全体を通しての合格率は30~40%となっています。

決して簡単な試験ではないため、本気で取り組まないと普通に落ちます。

 

最後になりますが、厳しい試験にはなりますが、合格した時の達成感とその後のワインライフの質的向上は飛躍的にアップしますよ。

ここまでご一読いただきありがとうございます。

次回はワインエキスパート試験 独学での合格は可能か?について見ていきたいと思います。

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