【ワインエキスパート試験の概要】スケジュール・費用・受験資格を知ろう

【最終更新日】2024年1月8日

ワイン元年と言われる1973年よりワインの消費量は増え続け、一般家庭でもワインが広く飲まれるようになってきました。

当然ワインへの興味・関心は高まり、一般の方でも取得できるワインの資格が望まれていました。

そのような状況下、1996年に日本ソムリエ協会が認定するワインエキスパートが誕生したのです。

今回は、そんなワインエキスパート試験の概要についてまとめていきたいと思います。

これから試験を受けようか迷っている、そんな方の参考になれば幸いです。

 

私はワインブックススクールWBSで学習し、2023年度に1発でワインエキスパート試験に合格した経験があります。

 

こちらではその経験を包み隠さず、全てフィードバックをさせていただきます。

それでは早速みていきましょう。

 

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ワインエキスパート試験の全体像

受験資格と対象者

ワインエキスパート試験の受験資格は開催年度の8月31日時点で満20歳以上。

国籍・職種・経験は不問とされています。

 

ソムリエ試験になると実務の経験年数や勤務時間の縛りがありますが、これが不要と言うことになります。

なので、ソムリエを受験したいけど、経験年数が足りない。こんな方も受験できます。

 

「エキスパート試験受けてからソムリエ試験も受けるの!?そんなのしんどいんだけど…。」

そんな声も聞こえてくるかもしれませんが、ちょっと待ってください。

ソムリエを受験する際、過去5年以内にワインエキスパート試験に合格していれば、1次試験が免除される特典があります。

これから経験を積んでソムリエを目指そうとされている方にも、ワインエキスパート試験はベストな選択かもしれませんね。

 

定義上は酒類、飲料、食全般の専門知識・テイスティング能力を有する者。

プロフェッショナルな資格ではなく、愛好家が主な対象となる。

そのように記載されていますが、本当に幅広い方が受験をされている試験です。

 

ワインエキスパート試験の日程・費用

試験の申込は毎年3月1日より開始されます。

申込金は1次試験(CBT形式)の受験回数で異なっており、1回が29,600円、2回だと34.400円になります。

心のゆとりを考えると2回受験がおすすめです。

 

入金完了後に、毎年ソムリエ協会より発行される教本が2週間程度で手元に届きます。

それからはひたすら1次試験対策を頑張ってください。もちろん、それより前に頑張るのもありですよ。

 

1次試験は例年通りであれば、7月半ば(20日ごろ)~8月31日の自分の都合の良い日時を選択できます。

試験会場と空き日程は早い者勝ちになりますので、予約が可能になれば速やかに予約はしておきましょう。

私は7月21日と早いタイミングの受験だったため、「空いてるだろう」と勝手に思っていたのですが、すでに埋まっている時間帯も多く、ヒヤヒヤだったのを覚えています。

2023年は6月15日から予約開始だったので、その辺りまでには受験日は決めておけるといいですね。

 

2次試験は日時指定、集合型のテイスティング試験になります。

会場はホテルの宴会場などが多いようです。

日程は10月半ば。2023年は10月16日(月)でした。

ソムリエの方と同一日程になります。

そのため、飲食店が休みになりやすい月曜日が試験日に設定されているようです。

2次試験の試験会場は受験申込時に受験会場を選択することになります。後での変更は不可ですので、しっかりと検討しておきましょう。

 

ワインエキスパート試験は2次試験で終了ですので、合格発表がホームページ上でされます。

2023年は10月25日が合格発表でした。

発表までの9日間がすごく長く感じました…。

晴れて合格出来ていれば、ワインエキスパート認定登録料20950円をお支払いして、輝くブドウのバッジが手元に届きます…。

 

このような流れになっています。

 

さらりと書きましたが、途中で出てきたお金の話です。

受験料+認定登録料合わせて5万円前後はかかります。

これに参考書やテイスティング用のワイン代金などの費用も上乗せされるので、結構お金がかかることは頭の片隅には置いておいた方が良いでしょう。

 

試験内容 1次試験

それでは、実際の試験の中身についておさえていきましょう。

試験は知識を問う1次試験(CBT形式)とテイスティング能力をみる2次試験(会場集合)で行われます。

 

1次試験はこの試験の最難関です。

ここを乗り切れば、ゴールは目前!!

そのくらいの気持ちで勉強することをおすすめします。

むしろ、そのくらいの気持ちで勉強しないと心が途中で折れそうになります。

 

1次試験は、教本が出題範囲とホームページ上に明記されています。

実際に手に取っていただくとわかりますが、この教本はめっちゃ分厚くて、重いです。ページ数は800ページを超えています。

それでも年々ページ数は増えています…。来年あたりは900ページくらいでは!?

 

その内容は世界のワイン産地に留まらず、ワインの栽培~醸造について、ワイン以外のお酒も知識として必要になります。

また、必要かどうか賛否は分かれますが、ミネラルウォーターやコーヒー、紅茶も出題範囲には含まれます。

 

このように範囲は広いし、内容も細かくなっています。

本気で読み進めていかないと試験までに間に合いません。

加えて、間違った方向性で勉強をしていると、重要な箇所を見落としてしまったり、逆に変なところにハマってしまうなど、リスクも大きいです。

 

これを回避するには…、プロにお任せするのが1番です。

私は1月から、ワインブックススクールで受講を開始しました。

スケジューリングや勉強の方向性を示してくれますので、すごく助かります。

 

スクールの力はとても大きかったと感じています。

他のワインスクールは3月開講なのに比べ、ワインブックススクールの後期日程は1月から始まるため、2か月分の勉強時間を確保できるのも大きなメリットです。

試験の形式は、パソコンでぽちぽち回答を選択するCBT方式となります。

2022年までは、四肢択一と呼ばれる4つの選択肢から1つの回答を選択するものでした。

しかしながら、2023年からは出題形式が一部変更になっています。

 

その変更点としては、まずは記述式が挙げられます。

おそらく原語表記での記述は求められないかと思いますが、協会側が、「ここは間違えずに知っておいて欲しい」というポイントに関しては正確な入力が求められます。

…私の場合は、地図問題でフランスの地名(都市名)を聞かれました。

 

他にも多岐選択式が導入されました。

多岐選択とは、複数の選択肢(ここでは6つや8つ等)から正解を全て選ぶという問題です。

これに関してはボルドーの61シャトーやソーテルヌ、サンテミリオンなどの格付けあたりが狙われやすいように感じます。

 

いずれの出題形式に関しても、曖昧な記憶では太刀打ちできない問題が出題されるようになりました。

難易度は上がっていると思って間違いありません。

色々な理由はあるかと思いますが、試験で落ちる方のほとんどがこの1次試験です。

最難関と初めにお伝えした意味、なんとなくわかりましたか?

 

試験内容 2次試験

2次試験はテイスティングになります。

試験形式はマークシートです。

マークシートは分かりますよね。回答を選択して回答用紙を塗りつぶしていくやつですよ。

 

ワインエキスパートは例年通りであれば、赤・白ワインで各2種類、その他飲料が1種類となっています。

その傾向はおそらく変わらないかと思います。

 

2次試験で落ちる方は少数派のようです。

落ちる方の傾向としては、自分独自のテイスティングをされている方が多いようです。

自分独自とはどのようなテイスティングなのか?気になりますよね。

ワインにはテイスティング用語というものがあります。

テイスティング用語にはそれぞれ意味があり、それを理解してテイスティングを行なっているか?ということです。

 

例えば、白ワインの柑橘類や青リンゴなどは冷涼地域を、パイナップルやパッションフルーツは温暖地域を示す。こんな感じです。

これを理解して取り組むかどうかで合否は分かれてきます。

 

このテイスティング用語はワインの説明にも当然用いられるため、飲まずしてどのようなワインか想像ができるようになっています。

店頭で全てのワインが試飲できるわけではないので、文字だけで中身を想像することができるようになる。

そんなイメージでしょうか。

 

試験の内容としては、2次試験は外観、香り、味わいの評価を行い、最終的な結論(品種、産地、ヴィンテージ)を導きます。

一般的に評価が8割、結論2割の配点と言われており、結論を全て外しても合格できたという方も中にはおられます。

 

配点から見ても評価をしっかりと行い、そこから結論を導き出すというプロセスを重視されているようにも感じます。

官能試験なので、全員が一致する回答は得られにくく、どのように差をつけるかは難しいところになります。

そのため、ドンピシャな回答を求めてはおらず、中庸的な回答に集約していく傾向があります。

 

ここでいう中庸的な回答とは、否定されにくいといった意味合いになります。

誰からも「違う」と言われない。保守的な回答です。

 

品種がもつ特徴的な香りは、回答としてはリスクを伴うことも頭の中に入れておきましょう。

どのようなタイプのワインに、どのテイスティングコメントを選べば良いかは、1次試験を合格後に学習をしていきましょう。

 

2次試験の学習範囲は広くないので、1次試験合格後の9月からでも十分間に合います。

私も2次試験対策を始めたのは9月からです。

それまではテイスティングのやり方も全く知りませんでしたが、十分間に合いました。

もし、早めに1次試験に合格された方は、普段飲みのワインを2次試験向きのものを取り得れていくと良いですね。

 

まとめ

上記をまとめますと、

・受験申込は3月1日から。

・費用としては申込・認定料5万円+ワインや他のテキスト代。

・試験の最難関は1次試験

・1次試験はがむしゃらに、泥臭く勝負、2次試験は無難に、安全に勝負を持っていく。

このような感じになります。

試験の申込からバッジが届くまで。

なんとなくイメージできたでしょうか?

 

ワインブックススクールでは試験申込開始前からも勉強が可能ですので、是非立ち寄ってみてくださいね。

無料期間が10日間もあるので、それだけでも勉強になりますし、参考になることも多いと思います。

ここまでご一読いただきありがとうございました。

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